石葉 夕食編 2020/02/04
湯河原(神奈川)の旅館『石葉』さん。
今月も来ちゃった「石葉」。今月は我慢しようと思ってたんだけど、「かながわ復興割」が手に入ってしまった! あっという間に申し込めなくなってしまう復興割を、ダーリンが神業でゲットしてくれた!
いつもの明日葉茶♪
お着き菓子♪
美味しかった♪
今日のお部屋は「十国」。やわらかな陽ざしがふりそそぐいいお部屋です。
十国は、前回泊まった「大観」のとなり。大観の方が窓が多いので(角部屋だから)、大観の方が好きだろうと思っていた。十国には泊まってみなくてもいいだろうと思っていた。でもやっぱり泊まってみないとわからないものだと思う。ソファーがなにげに良い。おこもり感があって私もダーリンも、十国の方が好みかなという感想で一致。
ふろ上がりの1杯。ダーリンは後ろのソファーがいたくお気に入りでした。
ノスタルジックな気分になる設え。外に見えるほのぼのとした雰囲気。
つい3週間ほど前、大観からも見えていた梅。随分咲きました。
春を待つ樹々たち。
私のいつものふろ上がりの1杯。冷蔵庫から。
お待ちかねの夕食!
ダーリンはビールと日本酒をセッティング。
私はお水を。
金柑酒。おぉ~この味♪ 先月いただいて大変美味しかった金柑酒!
蕗の薹豆腐 旨出し 辛子。
ものすごく蕗の薹の味がします。「蕗の薹以上に蕗の薹だ・・」。ダーリンがそう言い、私がそう言い・・ふたりの会話はそれしかなかった(笑)。そのくらい蕗の薹の香りと味で口の中いっぱい!!
蕗の薹の苦み。そこにごまの甘味も加えてあるそう。ごまは主張していない。でも、ごまを入れずに蕗の薹だけで作ったらきっと苦みが強調されるんだろうな。主役は蕗の薹。蕗の薹だけで作っているように錯覚させてしまう一品。なんとも石葉さんらしいお料理だと思った!
わーい。節分。盛り付けが凝ってるねぇ。左は「福」。右は、赤い「角人参」が鬼の角! わざと外に置いてある豆ふた粒が効いてる。動きを感じるデザイン♪
蛤 菜の花 蕪あん。
この大豆がビックリするほど美味しかった!! ウチで使ってる「大豆水煮」とはわけが違う・・(当たり前だって)。醤油と出汁の味が浸みてる。ダーリンが感激してた。
鮑。6時間蒸してあるそう。鮑の旨味がすごくて。弾力あるのにやわらかくて。
花豆。この艶やかさ! 石葉さんは、豆がスゴイ。いつ食べてもやたらと旨い。ただの豆ひと粒なのに、感動すら覚える。
雑味のないとてもいい甘味。皮までやわらかで、皮を皮と感じない。中味と一体化してる。やわらかいのにつぶれていない絶妙な炊き加減。
千社唐。みそ漬け。ものすごく味噌味なわけじゃない。でもほんのりするのね、味噌の味が。先月も千社唐出していただいたけど、味が違う。先月は、もっと青臭いというか、野菜ストレートの風味だった。すごいね。さりげなく味が変えてあって丁寧な献立作りだね。
白身魚大徳寺納豆。白身魚が甘い(砂糖甘いという意味ではなく、旨味が)。ほんのり豆の風味を感じる。大徳寺納豆と白身魚を食べてる、というのではない。一緒に食べたとき、なんだかやたらと美味しいと感じる。コレ好きだった。
海老真丈! 美味しくないわけがない♪ 食感プリップリ!
鰯生姜煮。ダーリン絶賛の一品。たしかにねぇ、これは絶品です。骨までトロトロ・・! 石葉さんのお土産品に「鰯生姜煮」ってあるんだよねぇ。それもこんなお味?? ダーリン、いつか買って帰りたいって。
ただものじゃない蕪あん。蛤の出汁で炊いた蕪を摺ってるんだって! どうりで美味しいと思った。これだけで立派な一品になりそうなくらい美味しい「蕪おろし」でした。
春を感じるね。食材で季節を感じるの、悪くないね。そのあたりは、御宿かわせみさんに1年半ほど通って随分勉強させてもらったなと思ってる。
ダーリンも私も、食べ終わるのが惜しくて最後まで取っておいた鰯生姜煮!
いい節分でした!
白菜 干し椎茸スープ。
クタクタになるまで煮てあります、と仲居さん。見た目形がしっかりしてるからそうは見えない。しかし、本当に、口の中でとろけるようにクタクタでした。繊維の多い白菜をここまでクタクタにするのも大変なら、形を崩さないように盛り付けるのも職人技のような・・! 美味しかった♪
はーい、ビール2本目入ります。
季節の魚 あしらい。
石鯛とサヨリ。右下は大根です!
どちらを最後に食べようか迷います。あんまり美味しくて、決められなくて、覚えてない(笑)。
うずら利休焼き のびる。
のびる♪ これがうずらとものすごく合っていたんだな。
野趣あふれるお味です。胡麻味噌のような感じがしたな。錯覚かなぁ。下の朴葉が「朴葉味噌」を彷彿させた?? コレ好きでした。またいつか食べたいなぁ。
柚子切り ふきの葉。
大葉かと思ったらふきの葉だった! サクサクに揚げてありました。天ぷらそばだね。
これまで何度か石葉さんの料理長の手打ちそばをいただきましたが、今回がもっとも美味しく感じた・・! 口に入れるとフワッと柚子が香りました。ゆで加減も絶妙。私は、ひとつの宿に通い続けるのが好き。同じ人が作ってくれる毎回のお料理の変化とか微妙な違いとか、そういうところに、料理人さんたちの息づかいのようなものを感じられて、それが好き。
鰆 クレソン鍋 黒七味。
ぶりかと思った!! 美味しそうな鰆です。こんな厚みのある鰆の切り身、初めて見た。
仲居さんが、その場で作って仕上げてくれます。
お出汁のいい香り。鰆、ふっくら。
絶妙の火入れ加減です。箸を入れると、フワッと身が割れました。ホクホクフワフワです。
鰆って焼き物でしか食べたことなかったなぁ・・。身がやわらかで、しっとりとしていて。こんな食べ方もあったなんて!
フワフワの食感。クレソンがあることも忘れ、ひたすらに鰆を食べた! 鰆の繊細な味と食感が大変よろしく、黒七味、かける暇なし♪
お出汁まですべていただきました・・!
どうよこの、しっとり、ふんわり、きれいな身! 食べ終わるのが惜しい。
薬味はたいてい使うダーリンも、今回はこの黒七味をかけずに最後まで食べていたのが印象的。
まながつお唐揚げ 唐墨 酢橘。
ここまでで十分感動の美味しさなのに、さらに感動だった「まながつおの唐揚げ」。
唐墨は炭火で炙ってありました。
唐揚げです。完全に唐揚げでした。天ぷらみたいな味を想像していたのですが、悶絶美味しい唐揚げでした。例えていうなら、マックのフィレオフィッシュを数百倍、いえ、数千倍美味しくした感じ。懐石のここまでの流れを壊さない加減のスパイシーさと、フカフカの揚げ具合。私が生涯で食べた「唐揚げ」と名の付くものの中で断トツ一番、忘れられない唐揚げになりそうです。
ネットリ。味が凝縮。炙った香りがたまらない。旨い・・唐墨はこうでなくっちゃ!というお味でした。
唐揚げ、旨かった・・とにかく旨かった・・。どんなブレンドでこの唐揚げ粉を作ったのか・・。天才なの?石葉の料理長さんは。
ダーリン、ビール3本目! そうだよね。美味しいから、進むよね!
花山葵ご飯 海苔 赤出汁 香の物。
香の物。大根の漬物苦手です宣言しているダーリンのもの。
これは私の♪
赤出汁。具が厚揚げ?みたいのだった。美味しかった。厚みはそんなにないんだけど、厚揚げみたいなもの。厚揚げをお味噌汁に入れたら、こんなに美味しいのか・・プチ発見だった。
花山葵御飯。山葵のいい香り! 味は、辛味がありつつ、山葵の甘味も感じます。
御飯ツヤッツヤ。お出汁で炊いてあるよね、これは。飯部分だけ食べても旨いんだよな、これが。
あおさをかけて。ダーリン作。
私もやってみた。合うねぇ。合う!
ダーリン作。山葵茶漬け!!
苺 だいだいシャーベット。苺は静岡の「紅ほっぺ」。だいだいは熱海。産地なのだそうです。苺はよく熟していてあま~い♪ だいだいシャーベットは、この白さに反し、柑橘の味しっかり! 甘味と酸味と苦み。とても美味しかった。
道明寺餅。周囲のキラキラしているのは氷餅。餅を凍らせてくだいたものをまぶしてあるのだそう。
ひと口食べれば柚子の香り! 雪のようにきれい。冷たいのかと思いきや、ほんのりあったかく、意表をつかれ、そしてその温度にほっこりする。なんとも癒される甘味でした!
今夜もこんな風にさりげなく置いてありました。
お饅頭!
冷蔵庫のこの「足柄茶」がかなり美味しいのだ。お饅頭とともにいただきました。今夜も美味しかった。楽しかった。
今日のナンバー1!