石葉 夕食編 2019/08/27
湯河原(神奈川)の旅館『石葉』さん。
2度目の石葉。11月まで我慢しようと思っていたのだけれど、来たくなって来た! 一休のセールですごく安かったし・・私たちもいい年になってきて、夏場の旅行はいつまでできるかわからないし・・来年は東京オリンピックで、旅館高くなってると思うし・・今年行っておくべき!と、なんだかんだ今年の夏行っておかなければならない理由をあげつらい、予約しちゃった。
水まんじゅう。涼やかです。お着き菓子でこんなにワクワクする宿はない。
冷たいお茶。明日葉茶かな。濃くない。ちょうどよいお味。よーく冷えてる。氷の入った銀のポットから仲居さんがその場で注いでくれました。ちなみに、部屋も冷房がよく効き、扇風機が回され、入った瞬間「あー涼しい!」とホッとする感じでした。
お茶のおかわりもできた。暑いからありがたいね。美味しくて全部飲んじゃった。
こんな和菓子がお着き菓子でいただけるなんて!
美味でした・・!
前回同様「翠」。
ダーリンはお風呂。私はまったり。
うちわ発見。
いいうちわだねぇ。レトロです。どこに売ってるの?!こんな素敵なうちわ。石葉さんの世界にグッと引き込まれドップリ浸かってしまうようなうちわだと思いました。
私は水。お酒飲めない私は、食事の味を邪魔しない水が一番いいような気がして。
ダーリンはビール。
女将さんが3年寝かして作った梅酒。今回は2回目なので、そういった説明もありませんでした。仲居さんはそういうことも把握した上で、説明すること、しないこと、考えているんだと思う。今回も、大変心地いい接客で、仲居さんに感謝です。
伊豆寒天 土佐酢餡。毛蟹 岩茸 陸蓮根。
出汁の香りがよかった・・らしい(笑)。今回は、エアコンの風上に私、風下にダーリン。香りをいつもより満喫したのはダーリン。「いい香り!」とダーリンが言ってるのに、私は「?」で遅れてやってくることが多かった。これもしかり。食べているうちに、味と香りがマッチしていった。
焼椎茸。味が濃いのなんのって。上質な椎茸です。
寒天がソースのようになっています。土佐酢餡が、素材によく絡みます!
毛蟹!! 大変美味しい毛蟹でした。石葉さんは、素材ひとつひとつ、大変美味しいものを使っているのがよくわかります。
岩茸!
有馬山椒を忍ばせた鰻寿し。とろけるような美味しい鰻でした。酢取茗荷。丸十甘煮。うれしい! 丸十甘煮、気に入ってる♪
ちぢれ蛸 胡瓜酢 雲丹。
すっぽんおかき揚げ。すっぽんを煮つけた?ようなものが揚げてありました!
唐墨烏賊。烏賊がコリコリ!! 中には唐墨。ダーリンはここで日本酒投入。
これが美味しくて。胡瓜をすったもの+酢。蛸とマッチしてる。すごく美味しい。
かつおだしと鱧の骨で取ったお出汁だそうです。メッチャ香がいいです。
この鱧が美味しかった。葛打ちしてないです。鱧の旨さをストレートに感じます。私は葛打ちしているのよりこっちが好きかも。でもその分、骨切り丁寧にしなくちゃいけないし大変なんだろうな。まったく骨を感じなかった。たまに問題になるほどではなくても、おや?となることがあったりするけど、そういうことがまったくなかった。
ダーリンは後半酢橘を垂らして。
大きなじゅんさいです。シャキシャキです。加熱して食べても最後までシャキシャキなのは、このサイズだからかな。もちろんお鍋のスープ、みんないただきました♪
これはダーリンの器。柄が違う。すごい。どちらもそれぞれにいい風合い。器も「本物」。
こちらは普通の醤油ですが・・
焼霜造りかな。皮目に焼き色がついていて香りがいい。とっても美味しくて、ちょっと感激のお造りでした。
メジマグロは、本鮪に比べるとあっさりした味わいです。普段なら、本鮪の濃厚な味の方が好きだと思ったかもしれないけれど、今は8月! このさっぱりとした赤身がしつこくなくて体に堪えない。このセンスに感激してしまった。どうしたら美味しく食べてもらえるだろうか、と考えているからこういうお献立になるんだと思う。「本鮪じゃないのか?」などとお客さんに言われるリスクだってありそうなものだけど・・本当に一本筋が通っているというか、すごい宿だと思う。
あしらいは、ほそーーく千切りされたきゅうり♪ すべて大変美味しくいただきました。
ダーリンの日本酒。
ビールは2本目。
鮎炭火焼き 蓼酢。頭を下にして身から出た脂で焼いたそう。
笹が焼けるいい香りがたまりませんでした。
どうよこの塩の振り方。均一。究極に均一!!
蓼酢。蓼酢って、それだけ舐めて美味しいと思うことあまりないんだけど、これは、普通にドレッシングにできそうだと思うくらい美味しかった。
頭から全部食べれます。こんなにすんなり普通に頭から食べれる鮎は初めて。たとえて言うなら「ししゃも」くらい。(もちろん味はししゃもじゃない!!)あのくらい骨がまったく気にならない。
小ぶりの鮎です。たしか修善寺の「柳生の庄」さんも、このくらいの鮎が頭から食べるのにちょうどいいって言ってたなと思い出しました。今年は、鮎で感激すること2回(柳生の庄と今回の石葉)。やばい。すっかり鮎好きになってしまって、夏も鮎食べに温泉旅行しちゃいそうだ。
南瓜 苦瓜 近江蒟蒻 小玉葱 万願寺唐辛子 糸がき。
万願寺唐辛子、左は近江蒟蒻、右は南瓜。その下にゴーヤ。夏野菜が薄味のお出汁で炊かれ、冷やされています。
小玉葱も発見! どれもこれも芯まで味が浸み、美味しかった。
近江蒟蒻はスルメを入れて炊いたそう。スルメの味がする!とはダーリン談。私はそこまではわからなかった(笑)。しかし旨かった!!
相州牛鍬焼き うてな茄子 山葵。
相州牛。お肉厚切り! みりんと醤油みたいな甘辛い味で夏の食欲がそそられます。
山葵。辛味と甘み。さりげなく美味しい。ホントの山葵の味。
一緒に出て来た「止肴」。
うてな茄子。茄子天。さっくさく。こんなに旨い茄子天初めてと思ったくらい。そんな「渾身の天ぷら」くらいのお品がお肉にそっと添えてあるんだから驚きです。
お肉、やわらかでいい焼き加減でございました・・。
隠元。
無花果と湯葉。繊細な味わいのものを、お互いを殺し合うことなく引き立てあっていてとっても美味しいし、「止肴」として秀逸だと思いました。しかも無花果は、食べごろが難しいと思う。一度にたくさん仕入れて使っていくのでは、こうはならない。見えないところにも手を抜かない丁寧なお仕事ぶりに触れた気がしてとても感動した。
玉蜀黍・甘長唐辛子ご飯 煎り海老 香の物 赤出汁。夏らしいご飯です。とうもろこしの芯からも出汁を取っているそう。
とうもろこしが甘くてプチプチ!! 甘長唐辛子の香りが、フワッと夏らしい香りをプラスしてくれて、薬味のようにも感じます。
香の物は、しば漬け、昆布、山芋。
赤出汁。
煎り海老。少し手にとってなめてみただけで、「海老だ!」って感じの美味しいふりかけ?でした。
これを御飯にかけると塩気と海老の旨味と香りがプラス。合います。すごく合います。
おかわり。
2杯目。「残った分、おにぎりにできる?」とお願いしました。
蓮根餅 大徳寺納豆。石葉さんは、デザートが大人な感じですごくいいです。どこかで食べたことのある味だな・・と思いながら食べ進めました。そうそう「ういろう」! 蓮根のネットリ感が「ういろう」っぽい。ういろうを、もっともっとやわらかくなめらかにした感じ。大徳寺納豆は、甘納豆のことなのかと思ったら、塩気のアクセントだった! 意外な味でおもしろかった♪
シャインマスカット、梨。
梨にワインゼリーがかけてあったのだけれど、すんごい美味しかった。シャルドネ、八角、ミントだそうです。梨がとてもみずみずしい。でも甘味は薄目。これはおそらく7月の日照不足の影響でどんな果物も今年は甘味は薄いんじゃないかと思う。それでワインゼリーをかけたのかなぁ・・むしろ得した気分。美味しく食べさせてくれるこんなひと手間がうれしいと思いました。
今日はルームサービスで「牛肉しぐれ煮」オーダーしました♪ 高級ビーフジャーキーみたいな味、というのは私の感想。夜のおつまみにピッタリなんじゃないかな。
残ったとうもろこしご飯のおにぎり。
二度目の石葉どうかな、と思ったけれど、わずか2回であることを忘れさせてくれる居心地のよさ。もう何年も通いつめている宿みたいな気がしました・・。
今日のナンバー1!