石葉 夕食編 2019/05/21
湯河原(神奈川)の旅館『石葉』さん。
憧れだった宿「石葉」さんに来てしまいました・・。
小梅堂のあんころもち。
あしたば茶。
美味しかった! お茶会の席で出るような生和菓子がお着き菓子で出たのは初めての経験。しょっぱなから、「スゴイ」と感動!
なんだかセンスのいい宿です。部屋の設えも、お庭の風景も。茶器も! ダーリンはさっそく風呂へ。私はまったりお茶など飲んでひと休み。
日付が変わるまでは、女性が大浴場、男性が小浴場。とてもいいお風呂でした。適度な解放感。自然との一体感。私、あまりお風呂の良し悪しには興味ないのだけれど、石葉さんの大浴場は「大好きだ!!」と思いました。
開くとこんな感じ。実物を見たら、悪くないお品書きだな、と思った。右の余白が効いてると思った。
女将さんの手作りなんだそうです。3年寝かしてあるそうで、「強いので、少しずつお召し上がりください」とのことでした! 大人な味の梅酒です。かなり好きな味でした。梅酒をめったに褒めないダーリンが「美味しい」と言っていたのが印象的。
うすい豆腐 新じゅんさい 栄螺 生姜 加減酢餡。
うすい豆腐。味はしっかりうすい豆。でもなめらか。加減酢餡のお味がまた絶妙で・・。最初のひと口にピッタリな「加減」です。こういう滑り出し、大好きだ!
栄螺にも、美味しいお味が染みていて、「なんでこんなに美味しいんだろ?」とまじまじと眺めてしまいました。
生姜が合う。後半、生姜を乗せて食べたら、胃が少しずつ刺激され「準備完了!」になっていくようでした。ダーリンは、ジュンサイのサイズに感動してた。大き過ぎるより、このくらいが好きだと。確かに小ぶりな分だけ、ジュンサイが主張し過ぎておらず、プチプチツルンとした食感がほどよいアクセントになってる。
雲丹真丈。雲丹と卵の黄身、すり身を合わせたものなのだそう。
丸十。さつま芋の蜜煮。さつま芋がそんなに好きじゃないダーリンは、コレにすごく興味あった模様。「俺にさつま芋旨いと言わせたら、石葉さんすごい」と、来る前に言ってたっけ・・。言いました。確かに「コレ旨い!」と言ってました(笑)。
笹巻寿司。鯛昆布〆。
開けるとこんな感じ。
茗荷芋射込み。茗荷の中に長芋が射込んであります。シャキシャキ感とネットリ感をお楽しみください、とのことでした。茗荷はいい塩梅の甘酢。長芋も甘い味に仕上げてありました。味にコントラストがあるのかと思ったら、味には統一感があって、食感のコントラストを際立たせてあった!
穴子八幡巻き。
蒸し鮑。6時間蒸してあるそうです。
雲丹真丈。雲丹の部分を食べると、凝縮雲丹の味でした。全部雲丹だったらしつこくなりそうなところを、すり身と合わせてちょうどよくしてあるんだね。
笹巻寿司。鯛が美味しいのはもちろんなのだけれど、木の芽の香りがすごくよかった。家に生えてる木の芽を私が夕飯に使ってもこんなに香りよく仕上がらないんだけどな・・笑。どうしたらこんなに美味しくなるのか・・とものすごく感動してしまった。
蒸し鮑。醤油風味?煮てあるみたいに芯まで味が浸みてる。プリプリ。やわらか。絶妙。
穴子八幡巻き。美味しかった。
鯉 蓬麩 茗荷竹 白味噌仕立て。辛子。
今月(5月)は、端午の節句にちなんで鯉のお椀なんだそうです! 随分珍しいものをお椀にしたな、と思ったんだけど、そういうことなのか♪
お出汁、美味しかった!
蓬麩♪
鯉は、蒸して揚げてあるそうです。サクサク。メッチャ旨いです。鯉の臭みみたいなのを感じるのかなと思いきや、まったくない。
白味噌は京都のものだそう。ちょっと甘めの味にしてあるのかな。たぶん、鯉との調和がいいんだと思う! ダーリンもかなり気に入った模様。大満足&大納得のお椀でした。
季節の魚。あしらい。
かつおとあおりいか。
あおりいかはお醤油で・・
かつおは、よろしければ辛子醤油でどうぞ、とのことでした。
あおりいか。とにかく甘い。ネットリ歯ごたえがいい。美味しかった!!
なんともいい香りのいい美味しいかつおでした。
金目鯛塩焼き。
今金目鯛は産卵の時期なのだそう。脂がのっているのを生かして塩だけで焼いたそうです。
独活酢漬け。はじかみみたいな感じ! はじかみより旨い。
すだちを絞って食べるのもグーでした。我が家は、金目は煮付けより、焼きが好きだなぁ・・という意見で一致。
相州牛葛煮 賀茂茄子 花山椒。
しゃぶしゃぶみたいになってる。舌の上でとろけます。
そして花山椒。一度食べてみたいと思っていたのだ! しびれる♪ 肉料理にニクい組み合わせです。季節を感じるいい食材だね。我が家の山椒にも、ぜひ花を咲かせてみたい!そして食べるのだ!!と思った(笑)。
賀茂茄子♪ もちろんのこと旨いです♪
若鮎薄衣揚げ。こしあぶら。蓼酢。
「キレイに揚がってるねぇ・・」と私がひとりごとのようにつぶやいたら、仲居さんが「生きてるみたいに揚げたいって料理長が・・」とちょっとはにかみながら教えてくれました。その控えめでさりげない雰囲気がなんとも素敵で、惚れちゃいそうでした(笑)。料理もいいけれど、接客もとても粋な宿です、石葉さんって・・♪
蓼酢と若鮎の組み合わせが美味しいこと美味しいこと・・。
若鮎がさくさく。私が生涯で食べた若鮎の中で、間違えなくナンバー1。
こしあぶら♪
ビックリな美味しさの止肴でした。枇杷がいい。よく柿を白和えにするけど、枇杷も合うんだな。利休麩も、出汁の味がいい具合に染みててメッチャ旨い。隠元がコリコリサクサク。さりげないひと品が、とてつもなく素晴らしい。
空豆ご飯。いい香り!
茨城のミルキークイーン9割+もち米。お出汁で炊いてあるそうです♪
空豆ご飯にかける黒ゴマ。
赤出汁。
揚げとワカメ。文句なく美味しいです。
香の物。
しば漬け。美味しかった!
きゅうりも♪ ほんのり糠の風味。
黒ごまを空豆ご飯にかけたら、香ばしいごまの香りが口に広がって美味しいのなんのって!
完食。
釜炊きのご飯。お焦げ一切なし。素晴らしい炊き具合です。
美味しかったからもう1枚。やわらかい昆布です。味も濃すぎない。
日向夏ゼリー寄せ。
桜んぼ 山形 佐藤錦。
抹茶氷菓子 小倉がけ。京都の一保堂の抹茶だそうです。
美味しかった! ツブツブ感が残っていて、一見ゼリーっぽくない。スプーンを入れるまでホントにゼリー?と疑っていたくらい(笑)。日向夏をのものを食べているような風味と味わいで、さりげなく素晴らしいゼリーでした。
抹茶が濃いです。ひと口食べてギョッとするくらい濃かった(笑)。
しかし食べているうちに、口が慣れ、小倉をからめたりすると、この濃さが実に美味しいことに気づく。大人の甘味だね。こりゃたまらん!の石葉さんです。
お布団敷いてもらって、まったり。これは、お茶セットの横にそっと置かれていた温泉饅頭。
温泉饅頭ありますよと、仲居さんから説明されるわけじゃない。でも「お茶飲みたいな」と思った人なら必ずや気づくであろう場所にそっと置いてありました。石葉さんのサービスは、大げさなところがなくすべてが自然。それでいて計算されつくしているようでもある。すごいな・・と思う。
酔っぱらってるダーリンを横目に、しっとりお茶など入れて。茶器がステキ。
そしてこの温泉饅頭も、やっぱり美味しかった! 本当に来てよかった石葉。いい1日でした。
今日のナンバー1!