御宿かわせみ 夕食編(11回目) 2018/06/12
御宿かわせみさん。初めて来たのは去年の7月。月替わりのお料理を楽しみに、8月を除いて毎月来続け、今回11回目。季節を一巡することになります。充実の1年だったな、としみじみ感じる滞在になりました。
なんとなんと!思いがけずウェルカムドリンクが自家製「水ようかん」でした。去年の7月、初めて来たときも、水ようかんで迎えてもらいました。しょっぱなから、1年前を思い出させてくれます。
いつものお抹茶。
去年より美味しく感じるのは気のせい?去年のは、あんこの味の濃い水ようかんという印象でした。今年のは、すっきりさわやかな水ようかん。美味しかった!!
今日のお部屋は、私のお気に入り「たんぽぽ」。仲居さんが「いつもしおみ饅頭なので・・」とゆべしを持ってきてくれました。
うれしい!!ゆべし、一度食べてみたかったのだ。SAで売っているゆべしは真空になっていたりするそうですが、これは生菓子。飯坂温泉のゆべし。お醤油味。中にあんこ。もちもちしてて、美味しい!私が知ってる味で形容するなら、甘いお醤油味+あんこ=関東のみたらし団子に近いと思った。
そしていつもどおり美味しいお煎茶。
将棋盤、いつも準備しておいてくれてありがとう! ダーリンは、暑くてバテぎみ。風呂上りのビールなし。
国権。大吟醸。
ダーリンのお酒。いつもの「穏」。
お酒飲めない私の横には、毎回お水。お料理だけでなく、かわせみのこんな「おもてなし」感にも惚れちゃって、1年続けちゃったのは間違いない。
蓴菜とろろ 美味酢浸し。
じゅんさい。とても美味しいじゅんさいでした。じゅんさいにも鮮度があるのだろうか。周りのチュルン+プチンとした食感もいいのだけれど、噛んだときにシャキシャキしてるの。こんなにシャキシャキしたじゅんさいは初めてだと思った。
とろろ寄せ。なめらか。美味酢の酢はきつくない。酢よりも、出汁のいい香りと味を感じます。からめて口の中にいれると、やさしくさわやかな味わいのとろろに。
毛蟹。この1年、かわせみで随分と蟹を出してもらったけれど、かわせみさんで食べると、どうしてこんなに蟹が美味しいんだろうか、と毎回思う。今回もしかり。
蟹を味わい、ダーリンは、すかさずビールを投入!
しょうが。なぜここにしょうが?と思ったのだが、実際合う。ものすごく合う!!
毛蟹の上には「みそソース」。蟹みその味をしっかり感じるソースなのかと思ったら、ほんのり♪ 静かな滑り出し。「箸染め」という言葉の意味を感じるような1品。1年前、初めてかわせみさんに来たときにも、こんな滑り出しだったなーと思い出した。
白海老タルタル。
下には白ずいき。出汁?美味しい味がする!
この白海老の揚げ加減。技ありです。小さい海老を、よくぞこんなにきれいに。丸まらずにまっすぐに・・。
驚きのタルタル。かわせみさんのことだから叩いた白海老がドバッとかかってるタルタルなのかと想像してた(笑)。卵のホントのタルタル。究極になめらか。裏ごしとかしてるの??
白ずいきとタルタルを一緒に食べてみるの図。白ずいきだけ食べると日本酒に合うような味なのに、タルタルをからめるとサラダ仕立てになる。夏っぽい!
夏甘鯛入麺。
かわせみだ♪
ヤングコーン。シャキシャキ。若いとうもろこしの味がちゃんとするのに驚いた。ヤングコーンって、缶詰のしか食べたことなかったから(笑)。
白瓜。スケルトンのようにうっすい白瓜が甘鯛にかかっています。
にゅう麺。
甘鯛。香ばしく焼いてある。一口お出汁を飲んで「いつもと違う!」と思った。潮汁みたい♪ 「いつものかわせみさんのお出汁♪」は、今回、最後のお茶漬けで出てくるのだ! どこまで計算しつくされたコースなんだろうか。
下には冬瓜も。いい味が浸ませてあって美味しかった・・。
脂乗ってる! お椀に染み出した甘鯛の脂がたまらん♪でした。
ホタル舞う宵の盛合せ。部屋のあかりを落とし、前菜が運ばれてきました。カゴの中でランプがついたり消えたり。蛍です! もうじき、かわせみさんの近くでも、蛍が見れるそうです♪
自家製唐墨とブッファラとズッキーニ。
若鮎のコンフィ。ルバーブソース。
あいなめ海苔醤 生雲丹のせ。
蛸 ピリ辛ソース。
芥子蒟蒻。蒟蒻の高さがずれてるけど、写真撮る前に1個食べちゃったから、ダーリンの1個もらってくっつけたため(笑)。
もろこし松風。
もろこし松風。美味しかった! 甘い。とうもろこしがプチプチ入ってる。
芥子蒟蒻。どうしてこんなに、蒟蒻の芯まで味が浸みこむんだろうか?? 美味しかった。
若鮎のコンフィ。3月の稚鮎から始まり、毎月少しずつ鮎が大きくなっていくのが面白かった。今月はコンフィ。骨がしっかりしてきた鮎だけれど、頭までやわらかでした!
上のソースがピリ辛! ビールが進みそうな味だね。
これが絶品でした。あいなめ、生海苔、生うにが層になっています。最初からこういう食べ物だったんじゃないか、というくらいよく合う3つです。口の中に入れたときの一体感がスゴイです。
食べ終わるのが惜しかったのはコレ『自家製唐墨とブッファラとズッキーニ』。ブッファラは、モッツアレラみたい。(モッツアレラなのかも?)からすみとモッツアレラ、オリーブオイルがこんなに合うとは知らなかった。
よくできてるねぇ、などと感心しつつ「蛍」を眺めてました・・。かわせみさんの前菜の演出は、季節を感じ、そして、旅情を掻き立てられ。毎月とても魅力的でした。
葡萄海老と真子鰈薄造り。
葡萄海老。ブログのお料理紹介では「あおり烏賊」となっていたので、サプライズに大興奮! 葡萄海老って、なかなか取れない希少な海老だとテレビで観たことがあるよな。
葡萄海老は土佐醤油で。
真子鰈も、ブログのお料理紹介とは違い薄造り。去年の7月、初めてかわせみさんに来たときも、お造りに「真子鰈」出してもらったんだよね! そのときとは、ひと味違った夏のお造りが食べられてうれしい♪
真子鰈はポン酢で。
茗荷とネギを巻いて食べてみる。ポン酢が合う♪ 真子鰈は、先月より身が締まってる感じがする。味が濃い。
ふと見れば、ダーリンの葡萄海老がスゴイ!
私も葡萄海老に行ってみる!
本当に赤ワイン色の海老なんだね。
土佐醤油をつけていただきました。海老の味が濃いです!!普通の牡丹海老を100とするなら、海老度150。・・そうとしか言いようがない。食べれて本当によかった!!
真子鰈えんがわ。もちろん旨い!
食べ終わっちゃうのが惜しい。去年の真子鰈も美味しかったけれど、今年の薄造りも美味しかった。ふぐのてっさより、こっちがいい!
黒あわびステーキとフォアグラ 夏トリュフのソース。
黒あわびステーキ+トリュフ。
フォアグラソテー。
アスパラソテー。
肝リゾット!
トリュフが薄いの。鰹節みたいな繊細な薄さ。
あわびとトリュフがこんなに合うなんて、と本当に本当に驚いた。こんなに美味しいあわびステーキは生まれて初めて。生涯忘れらない味になりそう。
フォアグラの後ろにはいちじく。この2つが合わないはずがない。バルサミコ?トリュフ?とにかく美味しいこのソースとフォアグラ+いちじく。もうもう・・たまりません!
しかし、この絶品フォアグラの上を行ってしまったのが、黒あわびステーキ、ふわふわトリュフ乗せ。かわせみさんの吟味特選は、楽しみにしていた以上の驚きが隠されていることがよくある。去年の7月。岩ガキ以上に感動したアスパラスープ。今年の1月。寒あわびがかすんでしまうほどの絶品ズワイガニ。2月。あんなに楽しみにしていたふぐ白子の上を行ってしまった伊勢海老・・。
かわせみさんのHP写真で謎だった物体の正体が判明。あわびの肝リゾット!! もち米なんだろうか。リゾットのような、「肝餅」のような。美味しかった!
あわび+トリュフセット。食べ終わっちゃうのが惜しくて惜しくて・・。しばし眺めている・・の図。
すももソルベ。
酸味があって、口替わりとしてピッタリ。ねっとり感がすもも食べている以上にすももな感じ。この口替わりも毎回楽しみでした。インパクトありまくりの吟味特選と、コース終盤の収束に向かう進肴との間をつなぐ役割として、毎月毎月、感心させられっぱなしでした。
丸茄子田舎煮と仙台牛炭火焼。
食べる前に感動(笑)。本物と見まがうようなナス色の器。ふたは本物の丸なす。この器、質感と色がまさにナス。かわせみさんのブログで見るより、実物の方がよりナスっぽい! 凝ってるよねぇ。
そして丸茄子煮。いい味でした・・。
下には刻みトマト。トマトソース・・と聞いたので、赤いトマトのソースが入ってるのかと思ったら、まだ青い酸味を感じるトマト!! このお料理の全体を引き締めている感じ♪
おおめ鱒の梅茶漬。
おおめ鱒とは、幻の・・と言われる「時不知」のようですっ。一生食べることはないだろうと思っていたものに、ここで出会えるとは。
香の物は子メロンとしば漬け。
仲居さんが、目の前でお茶をかけてくれました。しかしこれは、ただのお茶ではなく、かわせみさんの「一番出汁」! お茶漬け食べ終わった後も、お吸い物みたいに、出汁だけ注いで飲んじゃった。旨かった。
梅茶漬け。大葉と海苔も♪
おおめ鱒。中がレア! 塩が効かせてあります。お茶漬けにピッタリの味です。
おおめ鱒のレア感を楽しみたいと思いつつ、よく混ぜ混ぜして食べるのがやっぱり一番美味しい。かわせみさんのお料理は、別々に食べても美味しいものを、合わせて食べてさらに美味しくなるようにできてる。この1年、それに何回感動しただろう。
食後のデザート。
ブルーベリー甘酒グラタン。
コーヒー。ほうじ茶のほかに、毎回コーヒーも用意してくれて、仲居さん、いつもありがとう。
一口食べて驚いた! 軽い。卵の白身泡立てたみたいなフワッフワな食感。スポンジもフワッと少量入っています。随分大きなケーキだなと思ったけれど、ペロッといけてしまいます。
グラタンとあったので、クタクタのブルーベリーなのかと思いきや、フレッシュです!!
中心部分にはバナナも入ってた! 甘酒クリームの正体は、カスタードか!? 甘酒が入ってるから、甘味がしつこくないのかも。とろ~んと濃厚なようでいて、フワッと軽やかさわやかな夏のケーキ。かわせみさんは、懐石料理食べるのにも、最高に美味しい宿だと思うのだけれど、お肉とかフォアグラとかスープも美味しく、フレンチの宿行くよりかわせみがいい、と最近は思う。そして、専属パティシエとかいるの??と思うくらいデザートも美味しい。
夜食のおにぎり。いつものおかかと梅。
私にはたくわん、ダーリンにはナスのおしんこ。今日も美味しかった。幸せだぁ。
今日のナンバー1!